転倒防止の安全標語とは?




厚生労働省が公表している「転倒事故を原因とする4日以上の休業災害による死傷者数」は、最近最も労働災害の中で多くなっており、件数も多くなってきています。

転倒災害事故は、全ての業種においてちょっとした不注意から簡単に起きる可能性がありますが、深刻な死亡・重傷などになるときも多くあり、そのリスクを全ての職場において把握して、対策を行うことが必要です。

しかし、転倒は誰もが望んでいるものではなく、単純に「転倒注意」と掲示するのみでは対策が根本的とはいえないでしょう。

危険予知やリスクアセスメントの観点からすれば、物理的にリスク自体を無くすだけでなく、「どのようなことをどのようにして注意すべきか」を具体的に再度認識して、指示事項や禁止事項をはっきり示すことによって行動する必要があります。

ここでは、転倒防止の安全標語とは?冬のシーズンの転倒防止のポイントとは?転倒災害事故を防止するためのチェック項目とは?についてご紹介します。

目次

転倒防止の安全標語とは?

ここでは、転倒防止の安全標語についてご紹介します。

注意やリスクなどを表示して、社内での転倒災害事故を防止するために掲示しておきましょう。

  • 「気の緩み 足元人生 真逆さま」
  • 「手すりの点検、足場の確認、楽しい笑顔の職場」
  • 「コケるのは お笑いの芸人 のみでいい」
  • 「水濡れ注意 指差し呼称 忘れずに」
  • 「足元の、整理整頓、普段から」
  • 「慌てずに 足元確認 指差して」
  • 「開口部注意、段差に注意、安全通路の確保」
  • 「転ぶかも 常に予測 事故防ぐ」
  • 「慣れてきた そういう時が 最も危険」
  • 「大丈夫!?脚立にハシゴ 要点検」
  • 「足元に 潜むリスク 毎日変わる」
  • 「注意しろ、油断の先にリスクあり」
  • 「濡れた床 注意しよう 日々チェック」
  • 「油断は一瞬 転倒も一瞬 後悔は一生」
  • 「油断しない リスクはいつも 足元に」
  • 「ゆとり持ち 転倒事故 防ぎましょう」
  • 「油断する あなたのもとに リスクがある」
  • 「靴ひもは 締めていますか 転倒の元」
  • 「階段は手摺りを持って一歩ずつ」
  • 「作業現場 どこでも段差は ある覚悟」
  • 「足上歩行 しっかり確認し 転倒防止」
  • 「足元を まず確認して 安全に」
  • 「朝一番 確認作業 足元から」
  • 「足元を 確認する癖 プロの技」

冬のシーズンの転倒防止のポイントとは?

凍結・積雪などによる転倒災害事故のリスクが大きくなる冬のシーズンは、特に次のような対策が大切です。

天気予報に注意する

寒波が予測されるときなどは、対策を早めに行いましょう。

余裕をもって出社、作業を行う

交通機関が天候によって遅れが予測されるときは、余裕をもって出社し、作業を落ち着いて行うように注意しましょう。

屋外では、靴の裏全体を付けて小さい歩幅で歩きましょう。

駐車場は完全に融雪・除雪し、出入口などに注意する

駐車場の融雪や除雪によって、職場までの通路を確保しましょう。

また、転倒防止用のマットを出入口には敷いて、照明を夜間は設けて照度を確保しましょう。

職場の危険度マップの作成、歩行方法、履物などを教育する

働く人が職場の中で転倒のリスクを感じたところの情報を集めて、働く人に教育するときに伝えましょう。

また、凍った路面や雪道での歩き方、作業に合った履物を教育しましょう。

転倒防止に役に立つ靴を使う

靴を選ぶときは、次のようなことに注意しましょう。

滑りにくい靴底にする、靴の中に水分が入り込まない、温かく靴の中が維持できる、ことなどが必要です。

転倒災害事故を防止するためのチェック項目とは?

ここでは、転倒災害事故を防止するためのチェック項目についてご紹介します。

・整理・整頓をしているか?

・階段、通路、出口などにものを置いていないか?

・床に水、粉、油などをそのまま置かないで、その都度除去しているか?

・注意を促す標識を滑りやすいところや段差があるところなどにつけているか?

・安全に動くことができるように照度を十分に確保しているか?

・転倒しやすいところの危険度マップをヒヤリハット情報を利用して作って周知徹底しているか?

・職場を巡視して階段、通路などの状態をチェックしているか?

・荷物を多く持ち過ぎて足元が見えないときはないか?

・歩くときに手をポケットに入れて、他の人と話をしたり、あるいは携帯電話を掛けたりしていないか?

・滑りにくさを考えて作業靴は選択しているか?

・転倒予防のための運動やストレッチ体操を行っているか?

このような転倒災害事故を防止するためのチェック項目を、ぜひ確認してみましょう。

問題があった項目を改善すると、作業効率も間違いなくアップするでしょう。

改善する方法については、社内の安全委員会などで検討してみるのがおすすめです。