安全標語のテーマとして募集されるヒヤリ・ハットとは?




近年、ヒヤリ・ハットという言葉が着目されるようになってきています。

そのため、ヒヤリ・ハットに関する安全標語が会社などで募集されています。

事故になる可能性があるヒヤリ・ハットの事例を把握しておくと、事故を防ぐこともできます。

しかし、有効にヒヤリ・ハットの事例を利用するためには、報告を受ける側と報告をする側の両方が注意すべきことがあります。
ここでは、ヒヤリ・ハットとは?ヒヤリ・ハットの事例を集めることが大切である、についてご紹介します。

安全標語のヒヤリ・ハットのテーマのときは、ぜひ参考にしてください。

ヒヤリ・ハットとは?

ヒヤリ・ハットというのは、ちょっと間違うと重大事故になる可能性がある危ないものです。

ヒヤリ・ハットの事例としては、例えば、製品を運搬するときに手が滑って足を怪我しそうになったが、足にギリギリのところで当たらなかった、あるいはお店の中の階段でつまずいて転倒しそうになったが、階段の手摺りにつかまってなんとか転倒しなくて済んだ、などというようなケースなどが該当します。

このようなヒヤリとした、あるいはハッとした経験がベースになっているため、ヒヤリ・ハットといわれています。

ヒヤリ・ハットの事例を集めることが大切である

ネットなどでは、どうしてうっかりミスは発生するか?現場の責任者として取り組むべきヒューマンエラーの対策などというような記事が紹介されています。

このような記事においては、人によるミスや失敗が要因で発生するヒューマンエラーを無くすために、ヒヤリ・ハットの事例を多く集めることの大切さについて紹介しています。

ヒヤリ・ハットは、重大な事故や災害には最終的にならなかったが、そのような事態になってもおかしくない事例のことです。
ヒヤリ・ハットは、突発的にヒヤリとしたり、ハッとしたりしたようなミスや事象です。

厚生労働省のホームページの「職場のあんぜんサイト ヒヤリ・ハット事例」では、カテゴリーごとに、墜落・転落、転倒、激突、飛来・落下、崩壊・倒壊、激突され、はさまれ・巻き込まれ、切れ・こすれ、高温・低温の物との接触、感電・火災、有害物との接触、交通事故、動作の反動・無理な動作、破裂、その他というように、ヒヤリ・ハットの多くの事例が紹介されています。
例えば、イラスト付きで次のような事例が紹介されているため、非常に参考になります。

2階の窓から冷蔵庫を吊り下ろしていたところ、窓の柵が外れて墜落しそうになった。

<業種>運送事業
<作業の種類>貨物運送
<ヒヤリ・ハットの状況>
引越し作業中、2階建てアパートの2階の窓から冷蔵庫(重量68.5kg)をロープを使って人力で吊り下ろしていたところ、窓の柵が外れ、作業員3名が窓から墜落しそうになった。

<対策>2階以上の窓から家財を搬出する場合は、手すりや窓柵の強度を十分確認する。

特にアルミ製窓柵は強度が足りないため、作業前に取り外し、親綱や墜落制止用器具などを使用して墜落を防止する。

医療の安全対策の現場においても、ヒヤリ・ハットという言葉は使われています。
医療の現場においては、医療技術が進んでいますが、実際に介護や医療は人の手によって行っています。

経験が長年あることによってプロセスが省かれたり、誤った処置がされたり、不当に処置されたり、タイミングや順序の判断ミスがあったりして事故が発生するときも多くあります。

医療事故にはならなくても、事故に場合によってはなったかもしれない事例で、医療行為が間違って行われそうになったが事前にわかって防止できたり、間違った医療行為を行ったが被害が患者になかったりするようなヒヤリ・ハットの事例などがあります。

このようなヒヤリ・ハットの事例を集めることは、非常に意味があります。
ヒヤリ・ハットの小さな事例を見つけることによって、災害や事故の可能性があることを意識し、これを防ぐための対策を共有すると、事故のより大きなものが発生するのを防止でき、全ての人の安全意識をアップすることができます。

現場の安全を管理するという重大な責任を担う現場監督は、日々、多くのヒヤリ・ハット事例を目にしたり聞いたりすることがあると思います。

個々のヒヤリ・ハット事例から、「どの時点で」「どのような理由により」発生したエラーなのかという要因を検証し、どのような事故につながる可能性があるか、実際につながるかということを分析して、そのヒヤリ・ハットが発生した本質を突きとめましょう。

そして、この分析に基づいて、防止対策を決定し、ガイドラインやチェックリスト、マニュアルなどを作成することが安全を管理する現場監督の務めです。