パワハラ防止の人権標語を作る基本とは?




目次

パワハラとは?

パワハラというのは、パワーハラスメントを略した和製英語です。

パワハラは社会問題になったため、パワハラを厚生労働省では次のように定義しています。

職場のパワハラは、同じ職場で仕事をする人に対して、職務上の地位などの優位性をベースに、適正な仕事の枠をオーバーして身体的・精神的な苦しみを与えたり、職場の環境が悪くなったりするような行いをいいます。

パワハラは、1回の行いでもなることがあります。

上長が部下に対して精神的や身体的な攻撃などを行ったときにパワハラなると考えられがちですが、同僚同士だけでなく、部下が上長に精神的や身体的な攻撃を行ったときにもパワハラになります。

特に、部下が上長にパワハラを行ったときは、逆パワハラといわれています。

パワハラ防止の人権標語を作る基本とは?

ここでは、パワハラ防止の人権標語を作る基本についてご紹介します。

パワハラ防止の人権標語を作る基本としては、次のようなものが挙げられます。

  1. 脅迫するな、威嚇するな、暴言を吐くな
  2. 蹴るな、叩くな、暴力振るうな
  3. 無視するな
  4. 仕事を押し付けるな
  5. きちんと挨拶しよう
  6. 人権を傷つけるな
  7. 常にスムーズにコミュニケーションを図る努力と工夫を続ける

なお、具体的なパワハラ防止の人権標語としては、次のようなものなどがあります。

  • 蹴ったり、叩いたりするような行いはしません
  • ものを投げたり、強く机を叩いたりするような脅迫、威嚇は行いません
  • 無視しないで、きちんと質問には回答します
  • きちんと挨拶をします
  • 仕事を与えなかったり、できない仕事をさせたりするようなことはしません
  • 人権を傷つけるようなことはしません
  • コミュニケーションを図るために努力と工夫を行います

このようなパワハラ防止の人権標語のベースとしては、次のような厚生労働省のパワハラの行動類型が挙げられます。

  • 暴行・傷害などの身体的な攻撃
  • 脅迫・暴言などの精神的な攻撃
  • 隔離・無視・仲間外しなどの対人関係からの切り離し
  • 明らかに業務上必要ないことや遂行できないことの強制、仕事の妨害などの過大な要求
  • 合理性が業務上なく、経験や能力とかけ離れた低い程度の仕事を命じたり、仕事を与えなかったりする過小な要求
  • 過度に私的なことに立ち入る個の侵害

次に、どの行動類型にどの基本が対応するかについてご紹介します。

  1. 脅迫するな、威嚇するな、暴言を吐くな→身体的な攻撃
  2. 蹴るな、叩くな、暴力振るうな→精神的な攻撃
  3. 無視するな→対人関係からの切り離し
  4. 仕事を押し付けるな→過大な要求
  5. きちんと挨拶しよう→過大な要求
  6. 人権を傷つけるな→個の侵害
  7. 常にスムーズにコミュニケーションを図る努力と工夫を続ける→行動類型にはない

なお、7は行動類型にはありませんが、1~6を徹底するために必ず必要なものです。

というのは、パワハラが起きているほとんどの現場では、スムーズにコミュニケーションが図られていないためです。

また、パワハラについての研究や言論においても、スムーズにコミュニケーションを図ることが大切であるといわれているためです。

さらに、パワハラについて相談があるケースでも、コミュニケーションが何らかの形で欠如、不足、拒否が見られるそうです。

そのため、パワハラを防止するためには、1~6を徹底した上で、7は必ず必要になります。

どちらかといえば1~6は消極的な「~してはいけない」という行いになりますが、7は積極的な行いを要求しています。

というのは、1~6の全てが密接にコミュニケーションの不足と関係しているためです。

考えて見ればわかるでしょうが、暴力があるようなところで、スムーズにコミュニケーションが図れているとはいえないでしょう。

例えば、無視されているようなときには、スムーズにコミュニケーションが図れないでしょう。

あるいは、仕事が押し付けされているようなときは、コミュニケーションがスムーズに図れないでしょう。

さらに、人権が傷つけられているようなときは、スムーズにコミュニケーションが図れないでしょう。

そのため、パワハラを防止するときは、7は非常に大切であり、単に人権標語として掲示するのみでなく、具体的に実践する必要があります。

そのため、パワハラ防止の人権標語を作った後で、具体的に7の対策を立案して、実際に行動することが必要になってきます。

そこで、パワハラ防止の人権標語を作る基本としては、1~6は当然のことであるとした上で、この他にスムーズにコミュニケーションを図る対策についても考えながら入れ込むことが必要でしょう。




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